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南三陸町 [旅・出張]

ばたばたしていましたが、何とか冬休みに入り、今年最後の旅行として宮城県南三陸町に行ってきました。
東北にはどうしても年内に行って、自分の目で見ておきたいと思っていたので、1泊2日ですが、行けてとても良かった。

どこに行こうかと考えたのですが、ウェブを見ているうちに、南三陸町のホテルは通常営業していることを発見。
年末なのにかなり急に行き先を決めたので、新幹線はかなり満席。
行きの仙台まではやまびこ、しかもグリーン車。
いちいち駅に止まるし、そこで通過待ちになります。

仙台駅からは無料の送迎バスでホテルへ。

今回利用したのは「南三陸ホテル観洋」というホテルで、町から少し離れた眺めの良いところにありますが、
結構客室数が多い大型ホテルです。夕食付きのプランで豪勢に行きました。
http://www.mkanyo.jp/

ホテル自体が海に張り出すようにあるのですが、客室もすべて海に面していて、太平洋が望めます。
私たちが泊まった部屋からは、南三陸町の志津川の町が見えます。
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一見普通の町のようですが、海の近くに大きながれきの山が見えます。
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午後に到着して、まだ日没には時間があったので、ホテルの近くの集落を歩いて見ました。
何事もなかったように静かな冬でしたが、壊れた工場があり、小さな港まで行くと、
木に網らしきものがかかったままでした。被害はあったものの、かなり整理がされているようです。
あと、なぜか、「P.R.CHINA」と書かれた中国のテントらしきものが所々にありました。
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ホテルに戻り、海を臨む露天風呂。ちょっと雨がぱらつく天気で、星が見えなかったのが残念。
誰のせいでしょう。

その次は、夕食でスパーク。
鮑の踊り焼きとウニがメインなのですが、他にもカニやら刺身やら、茶碗蒸しに炊き込みご飯と相当な量がありました。
全部食べたけど。

最初はビールを頼んだのですが、刺身を見た途端に日本酒を頼みました。
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鮑。これまでも食べたことはありますし、金沢でも踊り焼きを食べた気がしますが、おいしかった。
よく刺身で出てくると、こりこりと固いですが、焼くととても柔らかい。
バターとレモンをかけて食べるのがまたおいしいのですが、身の下に肝があって、ちょっと苦みがあるやつを
日本酒を飲みながら食べるのはたまらないですね。
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最後はデザートまで。結構大食いな方ですが、かなりお腹いっぱいになりましたし、べろんべろんに酔っぱらってしまい、
部屋に戻って少し飲んだもののすぐに寝てしまいました。
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翌朝は早起きして、露天風呂で日の出を見ようと試みましたが、水平線附近が曇っていてよく見えない。
でも、風呂を上がってから少しの間、雲が移動し、きれいな朝日が見られました。
その後はまた雪がぱらつく天気になってしまったので、良いタイミングでした。
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朝食後は、チェックアウトして、自転車を借りて、町まで行ってみましたが、すごかった。
震災から9か月以上経ち、随分と片付けられています。がれきも種類別に積み上げられています。
でも、残った建物は無残に壊れていて、ゴーストタウンのようです。

海に近い病院は、特に低層階の窓が破れ、鉄筋部分、コンクリート部分も壊れている部分があります。
多くの人が亡くなったのでしょう、入口には小さな台が置かれ、花やいろいろなお供え物がされていました。
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有名になってしまった防災対策庁舎もありました。今は無残な鉄骨しか残っていません。
ここでもたくさんの方が亡くなったようです。この庁舎で避難を呼びかけ続けた町職員の遠藤未希さんも亡くなりました。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110503/dst11050300110000-n1.htm
入口にはやはり台が置かれ、花や折り紙の鶴などが備えられていました。
今でもたびたび足を運んでいる人がいるのでしょう、新しいものも目につきます。
5月に飾ったと思われる鯉のぼりがあったり、「おかあさん、ありがとう」といったメッセージがあり、胸をつかれました。
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町の奥には気仙沼線の志津川駅がありました。
駅舎は流されてしまい、今はホームしかありません。線路も撤去されてしまっています。
再建を諦めて、バス路線にするという話も出ているようです。
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ここから町を一望できますが、まるで町全体が工事現場のようです。
典型的なリアス海岸の地形だと思いますが、町があった平地は狭いものの極めて平坦で高低差がなく、
津波が一気に洗ってしまったのでしょう。
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さて、ホテルに戻ってからは、昼食にイクラ丼を食べました。
ごはんになかなかたどり着けないほど、イクラが大量に載っていて最高でした。
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お昼にホテルを出て、帰りは鉄道で。
気仙沼線で運行されている駅の柳津まで行き、仙台まで行って新幹線で帰りました。
乗り換えた仙台駅で、震災関連の本を買い、車内で読みました。

「南三陸から2011.3.11~2011.9.11」


南三陸から 2011.3.11~2011.9.11

南三陸から 2011.3.11~2011.9.11

  • 作者: 佐藤 信一(写真)
  • 出版社/メーカー: 日本文芸社
  • 発売日: 2011/09/23
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



震災の写真も、私が見たよりも生々しく、現在はかなり片付けられていることが分かります。
そして、何より、震災前の美しい町の写真が印象に残りました。この風景はもう見ることができません。
人々、特に子どもの明るい表情が救いです。

短い旅行でしたが、今年の最後にふさわしい、充実したものでした。
これを機会に、南三陸町の今後を見ていきたいです。
また違う季節に訪れてみたいです。

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高谷徹

ご参考。重いね。

津波が襲う様子、周りの人の声が悲鳴に変わっていく。
http://youtu.be/8vZR0Rq1Rfw

防災無線で放送していて亡くなった遠藤さん
http://youtu.be/M-neskB4FOc
by 高谷徹 (2011-12-31 13:40) 

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