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ロシアの政治と外交 [放送大学]

今学期の放送授業は新規2科目と、再履修1科目。

まず、「ロシアの政治と外交」です。

ロシアは2回に行ったことがありますが、日本にとって近くて遠い国です。
今の若者はソ連だった時代すら知らないですよね。
高谷家にとっても因縁がある国、履修してみました。

まず冒頭に前提とすべき状況が整理されています。

・ロシアのGDPは1990年から1995年でなんとほぼ半分まで減少しました。
・1992年には1526%というインフレに見舞われます。

ソ連崩壊の影響がいかに大きかったかと言うことを改めて感じます。
その後は産油国として成長し、再び原油価格の低迷や経済制裁で低迷しているのが現状です。

ソ連崩壊時には各共和国が独立したものの、ソ連時代の計画経済で分業が行われていたため、各国は経済的に自立できるかよくわからない状況だったと言います。

また、ロシア連邦もその1つとなりましたが、そもそもそのロシア連邦もロシア人が主体であるものの多民族国家であり、連邦と地方の権限も主張を各連邦構成主体が選挙したり、中央から任命したり、試行錯誤が続いています。

そもそもロシアの政治体制自体、ソ連時代には三権が共産党に集中していた訳で、それを分けた体制にする過程では大統領と議会で綱引きがあり、最終的には議会をエリツィンが軍で包囲する自体にまで至り、大統領と首相が並立する半大統領制の形態をとりながら、きわめて大統領の権限が強い超大統領制となっています。

一つの国の体制を変えるというのがいかに大変かですね。

ソ連時代の計画経済は今では歴史上の失敗とされているものの、国民には雇用、教育、最低限の生活が保障されていました。その後の混乱の後遺症でもあるかも知れないものの、現在でも国民に計画経済に対する支持が根強いというのもびっくりです。

・経済システムとして正しいのは、「政府の計画と分配に基づくもの」49%、「私的所有と市場関係に基づくもの」36% (2012)
・「国家は、すべての市民の通常の福祉水準を確保すべきだ。」47% (2011)

当初の政治的混乱も影響しているのか、市民の政治への関心も低調です。

外交についても「東側ブロック」の盟主ではなくなった中で試行錯誤ですが、全般的には旧西側の欧米にもすり寄らず、中東問題にしろ、イデオロギー的なものや同盟関係と言うよりも、個別個別に対処している印象です。
唯一の例外は旧ソ連圏の諸国で、ここに欧米が手を入れることは否定的です。
旧ソ連諸国に行ってみても気がつくことですが、もともと一つのソ連だったこともあり、これらの諸国の中にはロシア人の比率が高い国も多いです。ウクライナの東部もそうです。これが問題をややこしくしているようにも思います。

試験は記述式。なかなかハードで、時間ぎりぎりまでひやひやでした。


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