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浮世絵の歴史 [放送大学]

今年度最初の面接授業。

放送授業の「日本美術史」を(苦労して)履修してから、日本美術に強い関心を持つようになりましたが、中でも浮世絵は大衆向けのものだったこともあってわかりやすく、当初から比較的見ています。

今回の授業は、浮世絵の歴史を概観した上で、鈴木春信、鳥居清長、喜多川歌麿、渓齊英泉、葛飾北斎、歌川広重、歌型国芳、月岡芳年、小林清親、豊原国周と主要な絵師を見ていくもの。

見たこともある絵も多くありましたが、いろいろ見て、やはり自分は晴信、北斎、広重、清親が好きなんだな、と思いました。

鈴木春信の雨夜の宮詣は、初めて見ましたが、良いですね。
この頃の浮世絵は化学染料が多く用いられる前の時代で、色も毒々しくなくて品があります。
また、これは、謡曲「蟻通」の見立て絵となっており、提灯を見ると当時江戸で評判の美人、笠森稲荷の水茶屋の看板娘お仙だとわかるそうです。
まだまだ限られた教養人が対象だったこともあり、わかる人にはわかる意味が込められていて、洗練された文化を感じます。

葛飾北斎は改めて時代ごとの作品を見て、作品の幅も含めてすごいと思いました。富嶽三十六景の甲州石班澤は、主題の富士山が一本線でさっと書かれています。
浮世絵の中にはごちゃごちゃしてどぎついものもありますが、こういうシンプルなもの、好きですね。

そして小林清親。
光線画はどれも好きですけども、例えば、東京新大橋雨中図
雨上がりの情景が美しく描かれていますが、登場人物が後ろ姿のところがまた良い。
明治時代になって、化学染料が入ってきたために赤や紫をやたら多用した浮世絵が多く、赤絵と呼ばれているそうですが、この絵は赤がアクセントとして、抑制的、効果的に使われていて上品ですね。

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