SSブログ

法隆寺金堂壁画 [旅・出張]

法隆寺の金堂壁画を見に奈良に行ってきました。日帰りで(涙)。

クラウドファンディングで保存に寄付すると30分見せてくれる、というものです。

法隆寺金堂壁画は法隆寺そのものと同様に正確な時期はわからないものの、7-8世紀と推定されるとても貴重なもの。
しかし、金堂の解体修理を行っていた1949年に火災が発生してしまいました。
その焼損した壁画は保存されており、それを30分ほど見せてくれるというのです。

温度湿度が管理された収蔵庫に入り、現物を見て驚いたのは、焼損した壁画が並べられているのではなく、
焼けた金堂内部の建材と共に組み上げ直され、あたかも金堂内部のように復元されていたことです。

内部の柱は内側表面がかなり炭化していて火事の現場のような生々しさですが、表面以外は焼け残っているようであり、特に外側は全く焼けていません。
「金堂で火災」といっても、全体が燃えたのでは無く、何らかの原因で内部で発火し、内側が燃えたということのようです。
構造を残していることから、このまま部材を使って復元しようという意見もあったそうですが、現在の金堂の内部は新に作り直したものとなっています。

ということで、焼けた部材で一部鋼材で支えられているものの復元された金堂内部に12面の金堂壁画が配置されています。
これまた焼けて無くなったというのではなく、かなりはっきりと臨閣が残されており、何が書いてあるかわかります。
焼けたことで、色などが失われているようです。
また、大きく欠損している部分は、外部から穴を開けて消火活動したためとのことでした。

なお、金堂内部にはこの12面の壁画の他、上部に山中羅漢図18面、飛天図20面がありました。
山中羅漢図は跡形もなく崩壊して破片しか残っていないものの(恐らく上に炎が拡がったため)、飛天図は解体工事のために取り外されていたためにそのまま残っています。
飛天図は1面だけ公開されていますが、実は全部飛天が左上から飛んでいる同じ絵だということを知りました。
なので、1面だけ公開されているのかも。

今は金堂内部には入れないので、本物ではなくレプリカでも金堂内部を復元したら面白いと思うのですよね。
莫高窟にもそんな展示がありました。


さて、奈良の日帰りはなかなか弾丸でした。
法隆寺の滞在時間は2時間弱、金堂壁画の他は五重塔の塑像、金堂の釈迦三尊像、大講堂、救世観世音菩薩をぱぱっと見る位しか時間がありませんでした。
ただ、救世観世音菩薩はたまたま公開していたので初めて見ることができたのはよかったです。

奈良、一度ゆっくり再訪したいところです。
horyuji.JPG
nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。