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屋久島旅行 [旅・出張]

3連休、屋久島に行ってきました。

2回続く3連休、本当は最初の連休で行くはずが、まさかの台風直撃(仕方なく千葉に釣りに行った)。
ばたばたと予定変更して2回目の3連休でようやく行けました。
国内旅行、秋は台風に振り回されますね。

前回飛行機に乗ったのは2020年1月の徳之島旅行、飛行機に乗るのは2年半ぶりということになります。
スマートフォンも変わっているのでアプリにログインし直したり慎重に準備。
空港にも1時間前に着きました。

今回は登山があるのでリュックサックなどの荷物があり、珍しく手荷物を預けました。
羽田空港第1ターミナル、無人の手荷物預け機があるのですが、うまくいかず結局有人カウンター。
時間をロスしたものの、出発して鹿児島空港、バスで港に到着。
この看板を見ると九州に来た感じがします。
Yakushima_001.jpg

高速船で種子島経由で屋久島の安房港。
到着したのは18:00過ぎにもかかわらず、西に来たのでまだ日没直後で薄明るい。
しかし、すぐに暗くなってしまい、ターミナルも入口が閉じられてしまい、バスが来るまでちょっと不安でした。

バスで真っ暗な中を走って宿へ。
夕食をとって翌朝に供えて早寝です。

翌朝、朝食と昼食を準備して屋久杉ツアーへ。
夜明け前からバスで登山口へ。
バスを降りた登山口で朝食をとると夜明け。6:00出発。

屋久杉登山の前半は、トロッコの線路をひたすら歩きます。
このトロッコは、世界遺産になるより前、杉の伐採が行われていたときのものですが、実はまだたまに走っているそうです。
Yakushima_007.jpg

トロッコの線路は何か所か川を渡っており、手すりがないところもあって怖いです。
川の水はきれいで、大きな岩がゴロゴロしています。
これは花崗岩らしい。
Yakushima_013.jpg

屋久島は高い山が並んでいます。
どれくらい高いかというと、鹿児島県の最高峰は屋久島にあります。
というか、九州の最高峰は屋久島にあります。
さらに、九州の高い山の1-8位は屋久島にあるそうです。
(「山」の解釈の違いで、島外では1-7位ともいう)

一方、隣の種子島は極めて扁平で、最高でも300mありません。
これはずっと疑問だったのですが、今回氷解。

このあたりの島はフィリピン海プレートの沈み込みによる付加体で、東から順に種子島、屋久島、口永良部島と並んでいます。
マグマはプレートの沈み込みから少し進んだところで発生するので、口永良部島は火山となっています。
そしてその中間にある屋久島にもマグマが上昇して貫入し、花崗岩の塊になっています。
つまり、屋久島は花崗岩の塊の山ということらしいです。

花崗岩の上の土壌は薄く、栄養にも乏しいので、植物にとっては厳しい環境です。
そのため、降水量は多いものの、杉の生長は遅く、その代わり長寿になるのだそうです。
そして、目が詰まり、腐りにくいので良材となります。

屋久杉というのはこうした環境で長生き期間育ったものをいい、特に杉として生物の種類が違うわけではありません。
屋久島では小さい杉は小杉と呼ばれています。

網1つのキーワードは「着生」で、倒木や切り株の上から木が生えてくる現象。
寄生とは違います。
土壌が薄いせいなのか、着床はとてもよく見ます。
中には、三大杉と呼ばれる、前の木の上に木が生え、その上に木が生えたものもあります。

これは夫婦杉と呼ばれる杉で、枝が隣の杉にくっついてしまっているものです。

Yakushima_027.jpg



大きな杉は中が腐敗して空洞になっていることが多いし、屋久杉は変な形をしていることが多いです。
これは、長寿で変形しているということだけではなく、良い形をした者は切られてしまったということもあるようです。
かなり登ったところにも切り株があるんですよね。

大王杉とか屋久杉を見ながら登ります。
上のほうに行くと、巨大な屋久杉がどーん、どーんとあって迫力があります。

そしてゴールが縄文杉。
正確な樹齢はわからないものの、今見つかっている屋久杉で一番巨大なもの。
Yakushima_039.jpg

ただし、遠目に見ることしかできません。
昔は近づいて触ったりできたそうです。
しかし、倒れた場合の危険性とか、縄文杉自体の保護のため、今は少し離れた展望台から見ることになっています。
さらに、展望台と屋久杉の間にいろいろ生えてきてしまって、余計見づらい。
世界遺産なのでいろいろ簡単ではないものの、伐採しようかという話になっているらしい。

ちなみに、屋久島登山中、ほとんど携帯電話は圏外ですが、縄文杉に着くと突然5Gの電波を拾います。

縄文杉登山、10時間、20kmと長丁場、帰りは結構疲れてきます。
ただ、少し怪しくなった程度で結局雨が降りませんでした。
登山用の雨具、今回も出番なしでした。

翌日バスで帰るとき、明るい時間に山を見ると、本当に岩の塊といった感じです。
Yakushima_045.jpg

船に乗る前、大川の滝(おおこのたき)を見に行きました。
これは、島の大部分を占める花崗岩ができた際、その周辺が熱変成して島を囲むようにホルンフェルスが形成され、これが固い岩盤のため、できた滝とのこと。
Yakushima_053.jpg

地学の教材みたいですよね。

ちなみに、2年半ぶりの島旅で、ついに日本の大きい島17(上位20位のうち、択捉島、国後島、色丹島の3等をのぞいたもの)を達成しました。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E5%B3%B6%E3%81%AE%E4%B8%80%E8%A6%A7
あと屋久島を残した段階でコロナ禍になってしまって旅行に行けなくなってしまったんですよね。
感慨深いです。
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湖にダイブ [魚釣り]

コロナ禍になってから週末は魚釣りの生活です。
なので、釣りに行くのはニュースでも何でもなく、大きな魚が釣れればニュースにもなるでしょうが・・・釣れません。

ところが、今回はなんと落水してしまって、これはニュースです。
岸から湖に落ちたことは子供の時1回、大人になって1回あったものの、ボートから落ちたのは初めてです。

ボートの上で座ろうとしたところ、エレキのバッテリー(自動車のバッテリーのような思いやつ)や荷物が不用意にも左に寄っていて、座るときもちょっと左に寄って座ってしまったら、船が予想以上に左に大きく傾き、あっ!と思ったら空が大きく回転して、次の瞬間は水中から空を見ていました・・・。



ライフジャケットは当然つけていたので膨張して浮き上がり、ボートの船尾に回って這い上がりました。
夏なので寒いこともなかったのも幸いで、水が冷たい時期なら命に関わりますよね。
でも、かけていたサングラスは水没。そして、ポケットに貼っていた携帯電話もしばらくしてお亡くなりになりました。
車の電子キーは無事。これはこれまでに2回くらい間違って選択したことがあるけれど、びくともしませんでした。

近く、というかちょっと遠くにいたボートの釣り人には、「大丈夫ですかー!」と声をかけてもらいました。


仕方ないのでもう2匹だけ釣って(←すぐ帰れよ)家に戻り、ドコモショップに行って相談しました。
結局代替機を購入することになったのですが、なんと夕方にドコモショップに行ったら、翌日の午前中に家に端末が届くのです。
AndroidなのでGoogleアカウントを入力すればほぼ元通りに復旧しました。
アプリそれぞれの設定はしなければならないものの、まるで携帯電話を壊したことがなかったように普通の生活に戻りました。

携帯電話が重要なインフラになっているのは先日のKDDIの事故でも意識させられましたが、この対応はすごいと思いました。

まあ、ここ最近、スマートフォンの重要性が格段に増していることは思い知らされました。
いちいち現金で支払うのは本当に面倒だし(しかも、なぜかお札と硬貨が湿っている・・・)、ではPCで何かやろうとしても最近二要素認証が多いのです。
新しい携帯電話を起動するために必要なGoogleアカウントのパスワード、二要素認証が必要なクラウドなんかに保存していたら大変でした。

ということで、皆さんも、水の事故にはお気をつけ下さい。




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宮古花巻旅行 [旅・出張]

新型コロナウイルス感染症前の徳島旅行以来、久し振りに旅行してきました。
第7波が迫る中で。

どこへ行こうかは悩みました。
飛行機で遠くに、とも考えたものの、体力も落ちまくっているのでハードな旅ではなく、鉄道でのんびりと行くことにしました。

東北新幹線も久し振り、東北新幹線のeチケットは初めて。
東北でも強い雨が降ったために新幹線はやや遅れ、盛岡での乗り換えに間に合うかひやっとしました。

山田線、北上山地を越えていくので、両側に木が生い茂り、所々でばしっ、ばしっと列車に枝が当たり、登山ロープウェイかと思うほどでした。

宮古には夕方に着き、1泊して翌朝は浄土ヶ浜へ。
やはり天気が悪い。
miyakohanamaki_013.jpg

シートピアなあどで食事をして宮古駅に戻りました。
この連休は遊覧船宮古うみねこ丸が就航するとのことで色々なイベントが予定されていたようですが、
一日目は雨で中止、この日も初の就航予定が終日運航取りやめとなりました。

宮古からは三陸鉄道で釜石まで南下。
この区間は2011年の震災持はJR山田線でしたが、2019年に三陸鉄道に移管され、リアス遷都して復活しました。
三陸鉄道、北リアス線、南リアス線は乗ったことがあるので、これで全線制覇となりました。
楽しい鉄道だけど、乗っていた人は観光客中心。うーん。

車窓からの風景も考えさせられるものがあります。
かつて震災後に北リアス線、南リアス線に乗ったときの、工事ばかりしている状況とは違います。
海には壁のような防潮堤が建てられ、とても立派な道路が走り、河口には全て巨大な堰が立てられています。
どれも建築物としては巨大ですが画一的。
震災対応とは言え、何十年に一度の震災のためにこの風景なのかなとは思いました。
河口の低地には何も建っていない、という景色も独特です。
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釜石でJR釜石線に乗り換え、花巻へ。
花巻、駅から街が離れているのですね。

最終日は晴れ。
花巻と言えば、宮澤賢治推しで、宮沢賢治記念館、宮沢賢治童話村、花巻市博物館と見てきました。
ちょうど仏教の勉強をしているところなので、宮沢賢治が日蓮宗に傾倒していた話など、興味深いところでした。
miyakohanamaki_030.jpg

帰りは新花巻から新幹線で。
東北新幹線、窓側だけではなく全席にコンセントがありますね。
以前はそうじゃなかった気が。
また、車内販売は縮小されて、弁当もホットコーヒーもありませんでした。
miyakohanamaki_033.jpg

今回は鉄道とバスの旅で、ローカル線なので何かと制約があり、1~2時間の乗り換え町がしょっちゅうありました。
本を読んだり、ぼけっとしたり、そうした時間を過ごすことが、普段と違う非日常だなと改めて思いました。
旅先で言葉を交わした人達もそれぞれ印象的です。
旅行ってこんな感じでしたね。
リハビリ中です。
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根津美術館「鈴木其一 夏秋渓流図屏風」 [芸術]

最近魚釣りにかまけていましたが、寒くなったし、何よりも忙しくなって行けなくなったので、久し振りに美術館に行ってきました。
もしかして、美術館、1月に行って以来かも。

琳派というとその名の通り尾形光琳が有名です。
しかし、他にも魅力的な絵師はいて、光琳より前の時代の俵屋宗達や、光琳の後、江戸の酒井抱一のほうが好きだったりします。
そして酒井抱一の弟子であった鈴木其一。知名度こそ宗達や光琳に譲るものの、外れがないし、素晴らしい。
もっと人気があってもいいと思うんですけどね。


https://artexhibition.jp/topics/news/20211102-AEJ553950/
https://eclat.hpplus.jp/article/78610/02/

今回の展覧会は、文字通り、代表作である夏秋渓流図屏風に焦点を当てたもの。
教科書にも出て来る絵なのに、2020年に其一の作品としてはじめて重要文化財に指定されたそうです。

この夏秋渓流図屏風が琳派や応挙、狩野派や谷文晁の影響をどのように受けているか、
さらには其一自身の作品の中でどのように位置づけられているのかを丁寧に解説されていました。
展示されている絵もこれくらいの量がじっくり見られて良いですね。

以下、気になった作品です。

酒井抱一「青楓朱楓図屏風」
鈴木其一の師匠にして、江戸琳派の創始者である酒井抱一。
紅梅白梅図と同じように対称が強調されている構図。
ただし、青楓朱楓図については、かつて久留米の石橋美術館にあり、現在アーティゾン美術館にある池田孤邨のバージョンのほうが表装も含めて好きかも知れないです。

酒井抱一「夏秋草図屏風」
これは何度も見ている有名な絵で、好きなものの一つ。重要文化財。
これを見られただけでもうかなり満足してしまいます。
有名な話ではありますが、もともと光琳の風神雷神図の裏に描かれていたもの。
風神に風に吹かれる秋の草が対応し、雷神に雨に濡れる夏草が対応しているのですね。
紺と灰色の色の組み合わせも良い感じです。

鈴木其一「夏秋渓流図屏風」
これが今回の主役、大きな絵です。
この絵で、なぜ檜なのか、水が中央に集まって流れてきているのか、そしてなぜ檜に蝉が止まっているのかがこれまでの絵で説明されています。


鈴木其一「桜花返咲き図扇面」
赤系の色で扇面にまとめられた絵。
小粒ながら気に入りました。

鈴木其一「楓に芍薬図」
芍薬に蝶が止まっている。
芍薬は左下に配されて、止まっている蝶が真ん中に来ている。
日本絵画って構図が良いですよね。

鈴木其一「秋草・波に月図屏風」
これもなかなかうならせる。立てて表裏見えるように展示されていました。
秋の七草が右下から左上に昇るように配置されています。
其一の朝顔の青と葛の花のピンクも印象的。
そして、裏はあっさりと波と月が金泥のみで書かれているのですが、この月が表の秋草の葛の花の後ろからうっすらと見えるのですよ。

鈴木其一「群鶴図屏風」
これは好きと言うより、今のポスターにあっても何の違和感もない、現代的な絵だなと思って感心しました。

図録を買って帰って解説を読んでいると、其一もやっぱり海外に流出している作品が多い様子。
アメリカ行きたいな・・・日本美術見に。
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5Gスマートフォン [日常]

5Gスマートフォンデビューしてみました。

というか、次の機種変更は5Gだと頃合いを図っていました。
まあ、エリアの展開予定を見てもまだ当分なので、機種変更ももう当分と思っていました。

ところが、最近持っていたスマートフォン、Xperia Performance (SO-04H)、ケースが開いているのを発見。
おかしいなあ、と思ってぐっとはめたものの、しばらく経つとまた開いている。
それどころか、日に日に開き方が目立つように・・・。

これは電池の膨張で何だか危険な気がするので、ドコモショップに行ったところ、
「もう5年なのdで修理もできるかも知れませんが。」
その場で機種変更することになりました。
そんな予感はあったものの。

5年って、長い方なんですね。
3年くらいで機種変更する人が多いとか。

どの機首がと調べる余裕もなくその場で決め、家に一旦戻ってパスワードを調べ、Xperia 5 II SO-52Aに機種変更。
端末代は一括払いしても分割払いしても総額は変わらないと言うことで分割に。
これまでの機種変更よりスムーズになっているとは言え、3時間もかかりました。
いちいちアプリにログインし直さなければならないし、

機種変更すると、以前の端末はメモリ不足でまともに動かなかったので、快適そのもの。
問題の電池も大違い。
毎日夕方にはほとんど電池容量がなくなりかけていたのに、今のところ、一週間に1,2回充電すれば十分な感じ。
まあ、平日は外に出ないし、スマートフォン自体あまり使わないこともありますが。

あと、最近の端末は縦に細長いのですね。
Androidのバージョンも8から11にとんだので、操作方法も研究中です。

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島泰三「魚食の人類史」 [読書(教養書・実用書)]


魚食の人類史: 出アフリカから日本列島へ (NHK BOOKS)

魚食の人類史: 出アフリカから日本列島へ (NHK BOOKS)

  • 作者: 泰三, 島
  • 出版社/メーカー: NHK出版
  • 発売日: 2020/07/27
  • メディア: 単行本



日本人が普段当たり前のように食べている魚。
しかし、霊長類の食べ物として考えるとかなり特殊なものだそうです。

猿は魚を食べない。
カニクイザルのようにカニを食べる種があったり、貝を食べることがあっても魚は食べない。
これまで猿が魚を食べたことが観察されたのは飼育下とかたまたま打ち上げられた魚があったとか特殊な例に限られる。
猿は雑食で種によって食べるものが異なるけれども、共通しているものは果物。

では、なぜホモ・サピエンスは魚を食べるのか?

ホモ・サピエンスが現れたときには、すでに地球上には既にホモ・エレクツスやホモ・ネアンデルターロンシス(ネアンデルタール人)がいました。
類人猿から進化した人類は強力になり、生態系の頂点に立っていました。
ネアンデルタール人はライオンさえ主要な食料にしていたほどで、ホモ・サピエンスより身体が大きく、握力も強かったとことが知られています。

そうした中で、身体が華奢なホモ・サピエンスはどうしたか。
水辺で食料を獲るという生態系のニッチを見いだしたのではないか、と。

最後の氷河期で気候が激変する中でも、肉食獣を追い求めたネアンデルタール人は絶滅した一方、食べ物の幅が広いホモ・サピエンスは生き残ることができました。

ホモ・サピエンスのヨードの必要量は、肉や野菜を食べるだけではとても補えず、魚介類なしには成立しないものであるそうです。
これも長い間、魚介類と植物性の食事を続けて私たちの身体が進化してきたことを示しているのではないか、と。

考えてみれば、これほど皆が肉を食べる生活、さらには穀類を中心とした食生活を始めたのは人類の歴史の中ではつい最近のことです。

牛乳を飲むというのも特殊な習慣。多くの哺乳類は離乳すると乳糖を消化できなくなっていくので、大人になっても乳糖耐性な方が特殊。インド・ヨーロッパ系の人の特徴でもあるそうです。

よく、魚と野菜が中心の食事が健康に良いと言われますが、それがそもそも我々の進化してきた過程の食事だからかも知れないですね。

著者はこの分野をずっと専門としている研究者ではなく、魚屋に生まれたサルの研究者。
定説を淡々と述べるのではなく、著者の個人的な体験を織り交ぜながら、関連の研究成果をたどっていく構成も読んでいて面白いです。
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冬の防寒 [日常]

今年は早くも春一番が吹いてしまいました。
でも、平年であれば、1月末から2月はじめは東京の気温が一番下がる時期ですね。
http://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/view/nml_sfc_d.php?prec_no=44&block_no=47662&year=&month=2&day=&view=p1

もともと暑さに比べて寒さはあまり苦ではないものの、釣りに行って動かずに立っていたりするとやはり寒い。

さらに、部屋にいても、引っ越した去年は寒くなかったのに今年は寒い。
恐らく、在宅勤務で座ってじっとしているからなんだと思います。

まあ、冬は寒いのは当たり前で仕方がないものだと思っていましたが、実は工夫のしがいで随分改善できるというのが今季の発見です。

釣りに行く、というかアウトドアでの服についていろいろ調べてみると、ユニクロのヒートテックより良いものがあるという情報が多々あり、買ってみたのがモンベルのアンダーウェア。

モンベルの場合、ジオラインという化学繊維と、スーパーメリノウールという天然繊維があり、それぞれ厚さに3種類あります。

ジオラインのほうが乾きやすいので汗をかく運動に向いていて、スーパーメリノウールの方が暖かいといった違いがあるとのことですが、正直なところ、今のところあまり違いはわかりません。

両方暖かいし、仕立てのせいもあるのか柔らかい着心地で着ていることを意識させない。ヒートテックは締め付けられるような着心地です。
洗濯して乾かしても両方とも脱水した時点でさらっとしています。このことはヒートテックと一緒に洗濯して干すと、かなり違いは明瞭で、ヒートテックは脱水直後はべたっとしていることがわかります。

ただ、一応洗い方としてスーパーメリノウールは中性洗剤を使うように指定されているので、ジオラインの方が扱いやすいかも知れないですね。

もっとも、ヒートテックも良いところがあって、袖や裾がやや短くできているので、上に来たものからはみ出したりしないようにできているようです。ここは街で着るには大きな利点かも知れませんね。
もちろん値段も大きく違う。

そしてそして、今季何より大きな発見だったのが、スーパーメリノウールの靴下。
釣りに行った場合でもテレワークをしている場合でも足下が寒い、というのがありがちなところ、これは暖かい。
たとえて言えば、こたつか暖かい布団に足を入れている感じです。
普通の靴下を1、厚手の靴下を2-3とすると、10くらい暖かい。

これでこの冬はかなり快適に過ごせました。




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琳派と印象派その2 [芸術]

誕生日の1月23日、再びアーティゾン美術館、再び「琳派と印象派」に行ってきました。

前回は風神雷神図が展示されていない会期だったこともあり。

今のご時世らしく予約制なのに、着いたら入口前に長蛇の列で入場規制されていて、冷たい雨の中を結構待たなければなりませんでした。中もそれなりに混んでいたし。会期末だからでしょうか。

実のところ、印象派の絵画以外、つまり琳派の絵は相当入れ替えられていたようで、混んでいたけれども楽しめました。

・酒井抱一・鈴木其一「夏図(十二ヵ月図の内)」
酒井抱一・鈴木其一との凶作。
3幅だが構図が素晴らしく、漫画のようなユーモアもある。
一番面白いのは絵が表装まで拡がっていて、掛け軸の日本の紐(風帯)まで本物ではなく絵で描かれている。

・酒井抱一「芥子藪柑子図」
芥子(けし)と藪柑子(やぶこうじ)の二幅。
芥子の図の構図、余白とのバランスが素晴らしい。

・池田孤邨「四季草花図屏風」
六曲一隻。
池田孤邨は青楓朱楓図屏風で興味を持っていましたが、これも素晴らしい。
朱と緑の対比が中心にあって、右上から左下に展開している。
右上の紅梅白梅の形は、尾形光琳の紅白梅図を想起させる。

・俵屋宗達「風神雷神図」
京都国立博物館で見た以来ですが、そのときより小さく感じました。
二曲一双なので左隻と右隻の間隔で印象が変わるような。


あと、印象派の絵は・・・勉強中です。

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森達也「U 相模原に現れた世界の憂鬱な断面」 (講談社現代新書) [読書(教養書・実用書)]


U 相模原に現れた世界の憂鬱な断面 (講談社現代新書)

U 相模原に現れた世界の憂鬱な断面 (講談社現代新書)

  • 作者: 森達也
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2020/12/16
  • メディア: Kindle版



座間の白石隆被告の死刑判決が確定してしまったというニュースを見ました。
他人の命をなんとも思わない人は、自分の命もなんとも思っていないーー情性欠如という話を思い出しました。
そして、お正月に読んだこの本を思い出しました。

本書は植松聖被告による相模原の津久井やまゆり園殺人事件を追ったもの、ですが、何か理論的な知見は見解を示してくれるものではありません。
肝心の被告に接見したのは1回ですし、著者の独白や脱線が多い。
何人かの人にインタビューしながら、著者と一緒に考えていくといった構成です。

著者が繰り返しているように、確かに日本の司法制度、特に死刑周りはおかしなことが多いと思います。

・全ての事件において特異性と共に普遍性があるはずであり、それぞれの事件で原因が掘り下げられるべきなのに、被害者ばかりに注目が集まり、セレモニーと化した裁判で死刑があっという間に決まってしまう。
しばしば1審で終わる。

・加害者がなぜその事件を起こしたのかはあまり報道されない。すると加害者の言い分を取り上げるのかと批判される。

・被告が加害を認めているので精神鑑定のみが争点となるが、それがかなり雑。
どうやっても認められることがないので鑑定者も適当にやっている?

・裁判員裁判が導入された結果、鑑定書も含めた情報はそぎ落とされ、審理期間もとても短くなる。
たとえ重篤な犯罪、死刑か否かの判断であっても。

・オウムの時の松本被告もどうみても拘禁反応で壊れた状態にあったのにそのまま死刑にしてしまった。
治療をしてから裁判にかければもっといろいろなことが分かったのではないか。

ということで、世論も司法システムも被害者の応報感情を満たすために一直線に進んでいき、なぜそのような犯罪が起こったのかはわからない。
それで良いのか?ということです。

よく考えれば死刑囚が刑務所ではなく拘置所にいるのもおかしいのでは、という話。
死刑囚には死刑しか科すことができず、刑務所で懲役刑を科すことは出来ないので、(釈放してもいいはずだが)なぜか拘置所に刑が執行されるまで拘束されているのだそうです。
また、死刑が確定すると接見できなくなってしまうようですが、これも根拠がはっきりしたいのではないか、とのことです。


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琳派と印象派 [芸術]

オープンしてから行こうとは思っていたアーディゾン美術館ついに行ってきました。

「琳派と印象派」
https://www.artizon.museum/exhibition_sp/rimpa/

都心のど真ん中にあるし、その割に落ち着いた空間で良いですね。
ご時世のせいか事前予約が必要だからか、混み合っていて見えないとかそういうストレスがないのも良かったです。

琳派と印象派という2つの都市の文化を比較するというテーマですが、どうでしょう。
前半が琳派で後半が印象派です。中盤で比較されているものの、まあ、体系が違いますからね・・・。
琳派をじっくり見て、印象派はさっと見て終わりにしました。
風神雷神図は後期だったので、また見に来ることにします。

福岡県の久留米市にある石橋美術館で見た作品も再見しました。
東京で見られることがうれしい反面、久留米の人達のことを思うとちょっと複雑です。

・「洛中洛外図」
これは誰が書いたものなのでしょうね。金をふんだんに使った豪勢なものではありますが、岩佐又兵衛の舟木本のほうが迫力があるかな。

・本阿弥光悦・俵屋宗達「桜柳下絵新古今和歌巻」
鶴下絵三十六歌仙和歌巻と同じコンビの作で素晴らしい。
ただ、展示されている下絵は桜しか見えませんでした。他の部分に柳がある??
あと、順路に沿ってみると絵巻を左から右に見ることになるのがちょっと・・・。

・鈴木其一「夜桜図」
これはすごかった。
墨のモノトーンだけで描いた桜、それも夜の。

・池田孤邨「青楓朱楓図屏風」
これは久留米で見て気に入ったもの。
絵も良いし、表装も素晴らしい。
これは今回の他の琳派の展示にも通じるもので、絵の周りも素晴らしい。

・中村芳中「四季草花図扇面貼交屏風」
扇の中に収めた草花、しゃれています。

常設展には、青木繁の「海の幸」、「大穴牟知命」、「わだつみのいろこの宮」もありました。
佐伯祐三の「靴屋(コルドヌリ)」 もありました。
これも東京に来ちゃったのですね。


あと、コロナ禍のせいか、自分のスマートフォンで聞く形式のオーディオガイド、増えましたね。
次回はイヤホンを忘れないようにしなければ。

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