今日は今学期の放送大学の最後の試験、「現代を生きる哲学」でした。

他の科目と違って最後だったので勉強が完全に終わっておらず、授業の1/3くらいは今朝からの突貫工事でした。

哲学関係の科目としては、以前同じ先生の「哲学への誘い」を受けたのでした。
http://t-takaya.blog.so-net.ne.jp/2010-02-01

「哲学への誘い」が芸術などいろいろな素材に哲学的な内容を求める、というさわりの内容だったのと比べ、「現代を生きる哲学」は多分、より本筋に近い話なんだろうと思います。多分。

まえがきには現代哲学を紹介するのではなく、現代の問題に要領よく答えるものでもない、と断られていますが、かなり勉強になる内容でした。

ただし、難しくて、何が何だかわからないところもありました。特にカント。
アリストテレス、プラトン、カント、ヘーゲル、スミス、ウェーバー、マルクス、パーソンズ、ルーマンと名前がたくさん出てくるだけで発狂しそうです。

科学的知性と哲学というテーマについては、認識論の話で、経験論とか観念論の話がされたりする中で、実証主義が科学として発展していくに到る流れの説明。
今まで理系として何も考えず勉強してきた自然科学がどんな試行錯誤をしながらその領域や考え方を確立していったかがわかって、なるほどと思った。
いろいろ考えたけど、要は経験的に実証できない物を議論しても仕方ないでしょ、という割り切りに到った、という話と理解しました。

社会正義と哲学というテーマは倫理学の話で、個人の倫理、さらにはそれが社会の秩序にどのように結びつくのか、といったお話。
今度は経済学というものがどのように成立していったのか、という話にもつながっておもしろいところ。
アダム・スミスって経済学者より前に哲学者だったんですね。スコットランドの経験論的哲学の流れで説明されていました。

哲学といっても西洋哲学が中心ですが、宗教と哲学という2つの議論が、現在の専門的に分化した様々な学問を生んでいったのかな、と感じます。


何はともわれ、これで今学期の試験は終了。
しばらくは勉強のプレッシャーから解放です。
明日はゆっくり休日です!