福島県の南相馬と会津若松に行ってきました。
この時期旅行に行くとすれば南より北ですよね。紅葉シーズンなので。

今回は車だったのですが、(いつものように)朝寝坊したために結構首都高も混んでいて、東京から出るのに手間取りました。
常磐道を北上し、南相馬に着いたのは夕方。
海に行くと、堤防の内側の湿地のような場所に、夕暮れの中、怖くなるほど多くのトンボが飛んでいました。

泊まったのは原ノ町。
ホテルもレンタカーも数件あり、飲食店もぱらぱらとあって、想像していたより街でした。
当然ながら、刺身も美味しい。

翌朝は南相馬市博物館。
市の博物館としては充実していて、ハイライトは当然のように相馬野馬追としても、先史時代の人類の歴史からこの地の生態系、縄文、弥生、中世、近代と歴史と文化がまとめられていました。
馬だけではなく、かつて浜通りでは砂鉄を使った製鉄も盛んに行われていたようです。


桜井古墳という前方後方墳(前方後円墳ではない)もあって、有力者もいたのでしょう。


大悲山の石仏という観光の名所があり、薬師堂石仏は三尊と2立像の5体があります。
顔こそ摩耗してわからないものの、彩色も一部残っています。


ここには面白い話があって、昔、玉都(たまいち)という盲目の僧がここで毎晩祈ったところ、満願を前にした晩、琵琶を弾いているところに若侍が現れました。
若侍が言うには、自分が大蛇であり、明日からこの地を雨で大沼にして去るつもりだ、お前には言うが、決して他言するな、他言するとお前を殺すと伝えます。
すると、次は観音様が現れ、殿様にそれを伝えて民を救えと諭します。
迷った玉都は殿様に伝えて命を失い、大蛇は無事に退治された、という話です。
単純な昔話ではなく、過去の何らかの災害を伝えているような気もします。


その後、西に大きく移動、紅葉の中をドライブし、裏磐梯を経由して、会津若松へ。
裏磐梯にはスモールマウスバスの釣り場として有名な桧原湖や五色沼などいくつもの湖沼がありますが、なんとこれらは1888年に噴火と共に山体崩壊が起き、できたものとのこと。当然人も多く亡くなりました。
こんなに新しい湖だとは知りませんでした。

そして会津若松は、お約束の白虎隊自刃の地を訪問。
観光客多し。


そして、福島県立博物館を見て鶴ヶ丘城。
天守閣は昭和40年代にできたもののようで、当然コンクリート造り。
ただ、それ以外の石垣はとても立派なものが残っていますし、そもそも城址が他の用途に利用されていなかったようですね。


最後は大内宿(おおうちじゅく)
重要伝統的建造物保存地区として楽しみにしていたところでここも紅葉シーズンで車も渋滞。
建物自体は茅葺きで趣があるものの、どの建物も観光客向けの土産物屋や蕎麦屋でした。
他の重伝建では人が住んでいて中も見られないことも多く、どっちもどっちですね。


3日で走行距離は800km近く、新幹線だとあっという間に通り過ぎてしまう福島県、広いですね。