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東トルキスタン旅行(ダイジェスト) [旅・出張]

夏休み、東トルキスタンに旅行してきました。
現在は中国の新疆ウイグル自治区と呼ばれる地域です。
少数民族とされるウイグル人がここでは多数派ですが、漢族が増えていて、民族問題も生じているところです。
テロ事件も起きており、治安にも不安があったので、生まれて初めて添乗員付きのツアーに参加して行ってきました。

新疆ウイグル自治区はテュルク系の人々が住むトルキスタンの、パミール高原で東西に区切られた東側に相当します。
「疆」の字のごとく、北からアルタイ山脈、天山山脈、崑崙山脈という3つの山脈が東西に走り、その間にジュンガル盆地、タリム盆地が広がります。
今回旅行したのは天山山脈の南側、南新疆(南疆)と呼ばれるところが中心で、タリム盆地の真ん中のタクラマカン砂漠を囲むように、山麓にオアシス都市が並びます。シルクロードはこれをつなぐ道です。

北京を経由して、一日がかりで新疆ウイグル自治区の入口、ウルムチへ。ここは辺境と言うより、大都市で、街にもウイグル人はぱらぱらとしか見かけません。一応看板は中国語とウイグル語の併記となっていますが。
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一泊というか、仮眠して翌日は中国の西の端、カシュガルへ。
東トルキスタンで最大級のモスクとされるエイティガールモスク。ウズベキスタンと比較するとやや地味な建物に感じます。
前の月、ここのイマーム(指導者が)暗殺されました。
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カシュガルの街で食べたサモサ。肉は羊の肉です。
一元のコインを出したら拒否されました。田舎ではあまり効果は流通していないらしい。
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カシュガルの動物市。
羊、牛などの動物が大量に売買されます。買ってどうするのかというと、食べるのだそうです。
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カシュガルの日曜大バザール。
道を行くウイグルの人々のあざやかな服が強い日差しに映えます。
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この地域では、道の両側にポプラを植える習慣があります。大きな道も小さな道も。
なので、道はみんなポプラ並木です。
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ウイグル料理のポロとシシカバブ。
ポロはウズベキスタンでプロフと呼ばれるものと同じでピラフ。
シシカバブはウズベキスタンというか、ロシアでも、イスラエルでもシャシリクと呼ばれるものと同じで、串焼き肉。当然羊。
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ヤルカンド近くのハンディの月曜市。
ヤルカンドは暴動が起こったばかりの地域で、このあたりから携帯電話がローミングでもデータ通信不可能になった。
これまたあざやかな色に圧倒される。
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この時期はスイカとハミウリの季節で、ラグビーボールのような形のものがどこでも売られ、みんな食べている。
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タクラマカン砂漠を縦断中の店で。
ラグメンはうどん。切るのではなく、2つに折りたたんで延ばし、また折りたたんで延ばしして細くして作る。
結果として、麺はものすごく長い。食べやすく切ると言うことは行われないみたい。
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ハミウリはプリンスメロンのようなもの。瓜っぽい緑のものから、メロンのような黄色いものまでいろいろな種類がある。
空港ではこれをお土産に大量に持ち込む中国人がいる。
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タクラマカン砂漠の道。
石油が出た結果、砂漠の中に道がひかれるようになった。
写真のように路側は砂で埋まらないようにアシ状のものを埋め込むなどの工夫をしている。
何もない砂丘をイメージしていたが、結構木が生えている。
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庫車近くチマンのバザールで買ったちまきのようなもの。
中身は餅米で、味は普通、というか味しなかった。
これを握っているおじさんから買ったら、もらったお釣りの札が後で全部くっついていた。
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庫車のキジル千仏洞。
東トルキスタンはインドから中国に(そして日本に)仏教が伝わる上で重要な役割を果たした地域。
多数の洞窟の中に仏像や多数の壁画が書かれた千仏洞は東トルキスタンにいくつかあるが、いずれもヨーロッパ人に切り取られたり、イスラム化されたときに破壊されたり、文化大革命で破壊されたり、かなり酷い状況。
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庫車のスバシ故城。
ここには三蔵法師も滞在した仏教寺院があったが、後に破壊されてしまった。
東トルキスタンにはこうした遺跡がたくさんあるが、いずれも酷く破壊されて砂漠の中に放置されている。
イスラム化されてから仏教遺跡はあまり丁寧に扱われなかったこともあるし、基本的に天水には期待できないので、人為的に水を引かない限りすぐに砂漠になってしまう。
ほとんどがまだ十分に調査されていないようだ。
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庫車の夜の露店。
料理を出す露店が密集しており、ウイグル人で賑わっている。
スカーフをかぶった女の子がうつむき加減で黙々とシシカバブにかじりついているのを見ると、肉食だなあ、と感じる。
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敦煌の交河故城。
高昌国として栄えた敦煌にも交河故城、高昌故城の遺跡がある。
敦煌は中国でも暑い場所として有名で、44℃くらいあった。
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敦煌もそうですが、新疆ウイグル自治区では近年、天然ガスや石油が発見され、急に街が大きくなっているところもあるそうです。これは民族問題があるこの地域をさらに複雑にするようにも思います。
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全行程9日間。
ツアー旅行なので次から次へのすごい勢いで回りました。
移動する度に朝の日の出の時間が違うことを感じるほどの距離でしたが、昔のシルクロードを行く人はこの距離を歩いたんですものね。


旅程
ウルムチの旅行記
カシュガルの旅行記
ヤルカンドの旅行記
ホータンの旅行記
クチャの旅行記
トルファンの旅行記

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