酒井啓子「<中東>の考え方」 [読書(教養書・実用書)]
ブルガリア旅行の読書その3。
著者はイラクを専門としているが、中東はわかりにくい、中東が理解されていない、という原因の一つは全体を俯瞰した入門書がないのでは、ということが本書執筆のきっかけになったということです。
そもそも「中東」という言葉自体、かなり問題をはらむ表現で、そもそも日本から見ては東ではないし、イギリスから見て極東よりは近いから中東だとしても、じゃあ、インドのあたりは何東なのかという話になる。中東自体もどこからどこまでなのか、なんとなくはっきりしません。アラブと定義するとイランは入らないし、イスラムと定義するとインドネシアまで入ってしまいます。
というわけで、アフガニスタンから北アフリカまでをあるときは個別に、あるときは全体として語っていきますが、パレスチナ問題やイラン、イラクの話はともかく、サウジアラビアのようにあまり個別には語られない国の歴史にも触れられていて、勉強になりました。
著者の講演を1回聴いたことがあるような気もしますが、文章も巧みで、良い意味で学者らしくない、興味を持たせる表現で、一気に読むことが出来ました。
著者はイラクを専門としているが、中東はわかりにくい、中東が理解されていない、という原因の一つは全体を俯瞰した入門書がないのでは、ということが本書執筆のきっかけになったということです。
そもそも「中東」という言葉自体、かなり問題をはらむ表現で、そもそも日本から見ては東ではないし、イギリスから見て極東よりは近いから中東だとしても、じゃあ、インドのあたりは何東なのかという話になる。中東自体もどこからどこまでなのか、なんとなくはっきりしません。アラブと定義するとイランは入らないし、イスラムと定義するとインドネシアまで入ってしまいます。
というわけで、アフガニスタンから北アフリカまでをあるときは個別に、あるときは全体として語っていきますが、パレスチナ問題やイラン、イラクの話はともかく、サウジアラビアのようにあまり個別には語られない国の歴史にも触れられていて、勉強になりました。
著者の講演を1回聴いたことがあるような気もしますが、文章も巧みで、良い意味で学者らしくない、興味を持たせる表現で、一気に読むことが出来ました。
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