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東京電力の株主総会(少し追記) [日常]

東京電力の株主総会に行ってきました。
相続した株を持っていたのです。

タクシーで行きましたが、周辺は警官が多く、物々しい雰囲気。
そして、道を行く人の多さと、マスコミのインタビュー。

会場のホテルも外まで列が出来ていて、中に入ってもなかなか行列が進まず、
手荷物検査もあり、結局中に入れたのは開始20分後。もう始まっていました。

さらに入れたのは本会場ではないようで、スクリーンに中継されているだけ。
ただ、相当広い。

質問は色々出ましたが、まったく東電役員のほうが上手でかわされていました。
「年金を返還しろ」とか、「役員は全員無給だ、個人の財産で補償しろ」とか意見が出るのですが、
全然建設的ではありません。

「原子炉に飛び込んで死ねー」と興奮して何を言っているか分からない人や、15分以上自説の開陳、演説をしている人もいました。

これじゃあ、全然追い詰められませんね。
というか、そもそも役員を追い詰めるのが目的というのも違うような。

なぜ、このような事故が起きたのか、情報がなかなか出てこないのはどうしてなのか。
そうしたことを聞きたいのに不毛でした。

本会場は怒鳴ったり手を挙げて前に迫る人がいる様子が映っていて、何だか競りをしているみたいでした。
会場の質問でも出ていましたが、本会場の前のほうがOBか何か会社側の株主で固められていたようですね。

あまりに時間がかかったので、採決前に開場を後にしました。

株主は皆平等と言うけど、持ち株数は違うのだし、国会と同じように発言機会もそれに考慮すべきかな、と思いました。
今回に限らず株主総会に出たけど、あまり有意義な議論になっていません。
そもそもその場で拍手で承認しているけど、それは持ち株数を考慮するまでもなく事前に大口できまっているということでしょう。

今回は役員の選任、監査役の選任、そして原発の段階的廃止を定款に盛り込む3点が議案でしたが、最後のものも圧倒的多数で否決、すなわち会社方針通りだったようです。

これも違和感を感じます。

私自身は反原発、脱原発と言うことは無くて、いわば原発慎重派です。
原発の安全性や運営体制を抜本的に高め、それが出来れば推進、でしょうか。
日本だけ原発をなくしても世界には原発があるわけで、核兵器と同様、つきあっていかざるを得ません。

しかし、今回の脱原発議案には賛成でした。
東京電力という組織、少なくとも現在の東京電力に原発を任せることには不安を感じます。

また、仮にも民間企業の株主総会です。
事故を起こして会社に甚大な損害をもたらした事業は、撤退しろと言うのが普通でしょう。
撤退しても代替供給方法があるし、それがいくら高くても、独占企業なので値上げすれば良いだけです。
一民間企業という立場の合理性から。

なので、国の政策を問う選挙ならともかく、一企業の株主提案において、
圧倒的多数で脱原発議案が否決される、というのはとても不思議な気がします。
どういう理屈で賛成するんでしょうね。
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コメント 2

konishi

お疲れさんでした!
カブシキカイシャの意味を問われる内容だったようですね。

私自身は、本件に関しては変に冷めている部分があるのですが、もしこれがEDF(フランスの電力会社)やRWE(ドイツの電力会社)だったらどんな展開になるのか・・・と思うと、やはり今回の件は違和感を感じます。

一度決めたことを変えないというのは美徳になるときもあるけど、今回の場合は負の側面だけがクローズアップされてきてますね。
by konishi (2011-06-30 09:08) 

高谷徹

確かに。株主の責任ってなんだろうって考えますよ。でも、やっばり変な会社ですよ。すぐに国の政策の話になるんだから。
by 高谷徹 (2011-07-01 05:59) 

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