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石見清裕「唐代の国際関係」(世界史リブレット) [読書(教養書・実用書)]


唐代の国際関係 (世界史リブレット)

唐代の国際関係 (世界史リブレット)

  • 作者: 石見 清裕
  • 出版社/メーカー: 山川出版社
  • 発売日: 2009/05
  • メディア: 単行本



世界史リブレットのシリーズはテーマを絞って薄く、専門用語にも丁寧に解説が付されていて、とても読みやすいです。

東トルキスタン旅行以来、
http://t-takaya.blog.so-net.ne.jp/2014-08-23
シルクロードの関心が高まっていて、机の上に積読されていた本書をようやく読んでみました。

中国には数々の王朝がありますが、唐の時代にはとても関心があります。
今の新疆ウイグル自治区に相当する西域に支配が及んだこともあり、首都西安も国際都市として賑わいました。

放送大学の面接授業「唐王朝とシルクロード」で触れられていた、
http://t-takaya.blog.so-net.ne.jp/2012-08-05
唐の建国は遊牧民出身者によるものではないか、という話も、どのように系図が書き換えられたのかを含めて丁寧に説明されています。

唐の前の随の初代皇帝楊堅は名門である弘農郡華陰県の楊氏をルーツに持つが、なぜか途中の代で北魏の武川鎮に転居し、西魏の建国に貢献し、普六筎という姓を得たとされます。

唐の初代皇帝李淵は名門である隴西郡荻道県の李氏を持つが、なぜか途中の代で武川鎮に転居し、西魏建国に貢献し、大野という姓を得たとされています。

なんで武川鎮に転居するの?ということですが、結局は武川鎮出身の北方民族なのに、その前のルーツを書き換えたと言うことになります。

どの歴史もそうですが、孤立した歴史というのはあり得ず、唐についても遊牧民との関係が、帝国が形成され、それが維持されることに強い影響を与えていると言うことでしょうか。

西安にも是非行ってみたいんですが、なかなか時間がとれません。
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