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観光の新しい潮流と地域 [放送大学]

さて、今学期最後の試験は「観光の新しい潮流と地域」。

旅行が好きなので、当然観光は関心があり、取材映像も多いこの科目は楽しめました。

観光というのは最近でこそ大学で「観光学部」といったものが増えていますが、各論が多く、まだ学問としての体系の確立には至っていないようです。
テキストでも「観光経済学」、「観光計画学」のように、用語の後半ではなく前半についているのはまだ学門として確立していないからだ、ということが書かれています。

そうした中で、この科目では「観光の新しい潮流」と「地域」であり、端的に言えば、マス・ツーリズムに対する「オルタナティブ・ツーリズム」、観光によって地域づくりを行う「観光まちづくり」に着目しています。

・用語もなかなか定説がないが、「ツーリズム」は「旅行」と同じ意味で使われる。旅行には「観光」と「ビジネス」の2つが含まれる。観光は自発的意思で行われるものであり、物見遊山である「観光(狭義)」と滞在型である「リゾート」が含まれる。ビジネスも経済面で重要な旅行であり、MICE(Meeting, Incentive travel, Convention, Event/Exhibition)を積極的に誘致する地域もある。横浜とか。

・日本では江戸時代から寺社参拝を名目にした物見遊山や湯治が行われていて、シーボルトも旅行が盛んな有様に驚いている。

・戦後の日本の観光はマス・ツーリズムだったが、個人の志向が多様化しており、タウン・ツーリズム、グリーン・ツーリズム、エコ・ツーリズムといったオルタナティブ・ツーリズムに移行している。この傾向は特にバブル崩壊後顕著であり、マス・ツーリズムに対応してきた大型ホテルが並ぶ観光地は苦境に陥っている。

・たとえばエコ・ツーリズムは旅行対象ではなく旅行スタイルのことだが、60~70年代に観光による負の側面が議論されるようになったことが背景にある。地域資源の保全、資源を行かした観光、地域振興をバランス良く実現することが大切。

・日本の国際観光は、明治から始まり、当初は文明国としての日本のアピールに重点が置かれ、次いで外貨獲得の手段とされた。東京オリンピックがあった1964年には日本人の海外渡航が自由化され、1971年には日本人の海外旅行者数が訪日外国人数を超えた。1990年には韓国、台湾からの旅行者が米国を超えた。

・年間宿泊旅行回数は、日本は1.78回、フランス2.51回、韓国2.72回。1回あたり宿泊数は、日本2.93泊、フランス10.42泊、韓国2.99泊。宿泊旅行に1回もいっていない層も33.3%とフランス22.0%、韓国16.3%より多い。
いろいろ観光開発をするのもいいが、そもそも旅行をする人が増えなければ仕方がなく、旅行が増えないのは休暇取得が進まないことも大きな理由。


単位認定試験、何問か間違えてしまってちょっと残念。
「観光」という用語の歴史とかは軽く流してしまっていて盲点でした。
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